カフェは儲からない?11年経営してる私が教える、利益を出す経営術【実データ公開】
「カフェって、本当に儲からないんでしょ?」
私も開業前、そう言われました。
正直に言います。カフェは儲かりません。
開業当初の私のカフェは、月の売上70万円で営業利益はたった3万円。利益率4%です。
コロナの時期は赤字でした。補助金と融資がなければ、潰れていたと思います。
でも、11年経った今、月の売上は100万円、営業利益は7万円になりました。
この記事では、なぜカフェは儲からないのか、そしてどうすれば利益を出せるのかを、実体験とリアルな数字をもとに解説します。
カフェは本当に儲からないのか?【実データ公開】
結論から言うと、やり方次第で儲かります。でも、簡単ではありません。
私のカフェの売上と利益(11年間の推移)
開業当初(2014年):
- 月の売上:70万円
- 営業利益:3万円
- 利益率:4%
コロナ中(2020〜2021年):
- 月の売上:35万円(半分に減少)
- 営業利益:赤字
- 補助金と融資で何とか凌いだ
現在(2026年):
- 月の売上:100万円
- 営業利益:7万円
- 利益率:7%
正直な感想: 月100万円売り上げても、手元に残るのは7万円。これが現実です。
カフェが儲からない5つの理由
11年経営してきて、カフェが儲からない理由が見えてきました。
理由1:利益率が低い(5〜10%)
飲食業界の利益率:
- ファストフード:10〜15%
- 居酒屋:8〜12%
- カフェ:5〜10%
カフェは、飲食業の中でも利益率が低い業種です。
なぜ低いのか?
- 原価率が高い(25〜35%)
- 人件費が高い(25〜35%)
- 家賃が高い(10〜15%)
- 回転率が低い(1日10〜30組)
理由2:固定費が重すぎる
これが一番きつい。
私のカフェの月の固定費(約93万円):
- 家賃:15万円
- 人件費:40万円
- 仕入れ:25万円
- 光熱費:8万円
- その他:5万円
売上が100万円でも、固定費93万円を引いたら、残りは7万円。
客数や客単価は外的要因もあって変動しますが、家賃や光熱費は変わりません。人件費も、アルバイトに「辞めて」なんて言いづらいので、固定費と考えた方がいい。
これが、カフェが儲からない最大の理由です。
理由3:客単価が低い(1,000円前後)
カフェの平均客単価:
- コーヒーのみ:500〜700円
- コーヒー+スイーツ:1,000〜1,500円
- ランチ:1,000〜1,500円
居酒屋(客単価3,000〜4,000円)と比べると、圧倒的に低いです。
理由4:回転率が低い
カフェの平均滞在時間:1〜2時間
居酒屋なら2時間で2回転することもありますが、カフェは1日1回転がやっと。
営業時間10時間で、1日10〜30組しか来ない。
理由5:物価高の影響を受けやすい
2022年以降、物価が高騰しました。
- コーヒー豆:1kg 2,000円 → 2,500円(25%アップ)
- 小麦粉:1kg 200円 → 250円(25%アップ)
- 電気代:月5万円 → 8万円(60%アップ)
値上げしないと、利益が吹き飛びます。
私が儲からなかった時期(コロナ中)
コロナの影響で、売上が半分になりました。
2020年4月(緊急事態宣言):
- 月の売上:35万円(通常の半分)
- 固定費:約90万円(ほぼ変わらず)
- 営業利益:-55万円(赤字)
このままでは潰れる。
そう思って、補助金と融資を申請しました。
受けた補助金・融資:
- 持続化給付金:100万円
- 家賃支援給付金:200万円
- コロナ融資:300万円
これで何とか凌ぎました。
もし補助金がなければ、確実に潰れていたと思います。
どうやって利益を出せるようになったか
儲からない状態から、どうやって利益を出せるようになったのか。
結論:売上を増やす。これが一番。
売上が一番の源泉
売上さえ確保できれば、何とかなる場面が多い。
例:
- 売上70万円、固定費90万円 → 赤字20万円
- 売上100万円、固定費93万円 → 黒字7万円
売上が30万円増えるだけで、赤字→黒字に転換します。
だから、私は常に「売上アップ」を考えてきました。
利益を出すために効果があった施策TOP3
11年間で、効果があった施策を紹介します。
施策1:市内全域へのチラシ配り(地味だけど効く)
開業3年目、売上が伸び悩んでいた時、チラシを配りました。
配った枚数:5,000枚 効果:新規客が月10組 → 30組に増加
地味ですが、確実に効果があります。
ポイント:
- 自分の足で配る(ポスティング業者より効果的)
- 1km圏内を中心に配る
- クーポン付きにする(初回10%オフなど)
施策2:接客レベルの向上(リピーター率アップ)
せっかく来てくれたお客様が、次も来てくれるかどうか。
これが、カフェ経営の最重要ポイントです。
私が徹底したこと:
- 名前を覚える(常連さんの名前は必ず覚える)
- 話を聞く(お客様の話を丁寧に聞く)
- 笑顔で対応(疲れてても笑顔)
効果: リピーター率が30% → 50%に増加しました。
施策3:原価管理(1円でも安く仕入れる)
原価は、見直しが効く部分です。
コロナで売上が激減した時、原価を徹底的に見直しました。
やったこと:
- 食材の仕入れ先を1つずつ全部調べた
- 1円でも安い業者を探した
- まとめ買いで単価を下げた
例:コーヒー豆
- A社:1kg 2,500円
- B社:1kg 2,300円
- C社:1kg 2,000円
C社に変更 → 1kgあたり500円の削減
月に10kg使うなら、月5,000円、年間6万円の削減になります。
地味ですが、これを全ての食材でやりました。
効果: 原価率が38% → 32%まで下がりました(一番低い時)。
原価率を下げた方法(38% → 32%)
原価率の推移:
- 開業当初:38%
- 見直し後:32%(一番低い時)
- 現在:35%(物価高で少し上がった)
どうやって下げたか:
方法1:仕入れ先を徹底的に比較
同じ食材でも、業者によって価格が違います。
- 業務用スーパー
- 業者A
- 業者B
- Amazon
これら全部を比較して、一番安いところから仕入れる。
方法2:ロス率を減らす
食材ロス(廃棄)を減らせば、原価率が下がります。
やったこと:
- 賞味期限を毎日チェック
- 売れ筋メニューを分析(週1回)
- 仕込み量を調整
効果: ロス率が10% → 3%に減少しました。
方法3:メニューの原価を見直す
原価率の高いメニューを削除、または値上げしました。
例:パスタランチ
- 原価:300円
- 販売価格:800円
- 原価率:37.5%
これを値上げ:
- 原価:300円
- 販売価格:900円
- 原価率:33.3%
たった100円の値上げで、原価率が4%下がります。
客単価を上げた方法(1,100円 → 1,350円)
物価高に合わせて、何度も値上げしました。
値上げの推移:
- 2019年:1,100円
- 2022年:1,200円(100円アップ)
- 2023年:1,250円(50円アップ)
- 2024年:1,350円(100円アップ)
合計:250円アップ(23%値上げ)
値上げで客が減らなかった理由
正直、不安でした。
「値上げしたら、お客さんが来なくなるんじゃないか?」
でも、結果は逆でした。
値上げしても、客数はほとんど減らなかった。
理由:
- 周りのカフェも値上げしてる(相対的に高くない)
- 接客レベルを上げた(値段以上の価値を提供)
- 少しずつ値上げした(一気に上げなかった)
固定費を削減する方法
固定費を削減すれば、利益が増えます。
でも、削減できる部分は限られています。
削減できる固定費
1. 光熱費(節電)
- LED電球に変更:月2,000円削減
- エアコンの設定温度を変更:月3,000円削減
2. 通信費
- スマホプランの見直し:月2,000円削減
3. 消耗品費
- まとめ買いで単価を下げる:月5,000円削減
合計:月1万2,000円、年間14万4,000円の削減
削減できない(しづらい)固定費
1. 家賃
- これは基本的に変えられない
2. 人件費
- アルバイトに「辞めて」とは言いづらい
- 人を減らすと、サービスの質が下がる
3. 仕入れ
- ある程度は削減できるが、限界がある
カフェで利益率10%を目指す方法
現在の私の利益率は7%。
これを10%にするには、あと3%の改善が必要です。
計算例
現在:
- 売上:100万円
- 原価:35万円(35%)
- 人件費:40万円(40%)
- その他経費:18万円(18%)
- 営業利益:7万円(7%)
目標(利益率10%):
- 売上:100万円
- 原価:32万円(32%)← 3%削減
- 人件費:38万円(38%)← 2%削減
- その他経費:20万円(20%)
- 営業利益:10万円(10%)
やるべきこと:
- 原価率を3%削減(35% → 32%)
- 人件費を2%削減(40% → 38%)
- 売上を増やす(100万円 → 110万円)
カフェ経営で重要な3つの数字
カフェ経営では、3つの数字を毎日チェックすべきです。
1. 原価率(25〜35%が目標)
原価率 = 原価 ÷ 売上 × 100
目標:30%以下
2. FLコスト(55〜60%が目標)
FLコスト = 原価(F) + 人件費(L)
目標:60%以下
私のFLコスト:
- 原価:35%
- 人件費:40%
- 合計:75% ← やばい
これが改善ポイントです。
3. 営業利益率(10%が理想)
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上 × 100
現実:5〜10% 理想:10〜15%
経営を助けるツール
カフェ経営を効率化するには、ツールが必須です。
POSレジアプリ
売上データを自動で集計できます。
エアレジなら:
- 商品別売上が自動集計
- 時間帯別売上が分かる
- 原価率が一目で分かる
会計ソフト
経理を自分でやれば、税理士費用(年間30〜60万円)を節約できます。
→ カフェ開業オーナーが実際に使って比較!freee・弥生・マネーフォワードどれがいい?
原価管理ツール
原価率を管理するには、原価計算が必須です。
まとめ:カフェは儲からないは半分本当、半分嘘
カフェは儲かりません。でも、やり方次第で利益は出せます。
私の実績:
- 開業当初:月70万円、利益3万円(利益率4%)
- 現在:月100万円、利益7万円(利益率7%)
利益を出すためにやったこと:
- チラシ配りで新規客を獲得
- 接客レベルを上げてリピーター率50%
- 原価管理を徹底(38% → 32%)
- 値上げで客単価アップ(1,100円 → 1,350円)
カフェ経営の真実:
- 月100万円売り上げても、利益は7万円
- 固定費が重すぎる
- コロナで赤字、補助金で凌いだ
- でも、11年続けられた
儲からないけど、やりがいはあります。
よくある質問(FAQ)
Q1. カフェは本当に儲かりますか?
A. 儲かりません。利益率は5〜10%です。月100万円売り上げても、手元に残るのは5〜10万円です。
Q2. カフェで年収いくらになりますか?
A. 私の場合、営業利益が月7万円なので、年間84万円です。これが自分の給料になります。会社員の方が稼げます。
Q3. カフェで利益を出すコツは?
A. 売上を増やす、原価率を下げる、固定費を削減する、の3つです。特に、売上を増やすのが一番効果的です。
Q4. カフェの原価率は何%が理想ですか?
A. 25〜30%が理想です。私のカフェは35%なので、まだ改善の余地があります。
Q5. カフェで成功する人の特徴は?
A. 数字を見る、改善を続ける、絶対続けるという覚悟がある人です。憧れだけでは続きません。
Q6. カフェ開業に必要な資金は?
A. 最低500万円、理想は1,000万円です。運転資金6ヶ月分を確保しておくことが重要です。
Q7. カフェが潰れる原因は?
A. 固定費が高すぎる、売上が少ない、資金が尽きる、の3つです。特に、運転資金が尽きると一瞬で潰れます。

